永遠の幸せを
「帰ったよ…」



「あ、お帰り…」



言われるままに白衣の穴を縫い、クリーニングに出して部屋の掃除もして・・・


夕食まで作ったけど。



彼の顔を見ると何だか妙に奥歯の奥が歯痒い。




「…美紅が作ったのか?」




「まぁ…」



彼の問いにそっけなく返して、踵を返す。



「味噌汁あっためる」


彼は私の背中越しに抱き締める。



「は、離して…」



「ここまでできるなんて…令嬢なのに意外だな…」



彼はチュッと私の右頬にキスをしてきた。



「何すんの?」


< 62 / 258 >

この作品をシェア

pagetop