3秒小説
にひゃくにじゅうきゅう
朝、登校中に、電柱に頭をゴツゴツとぶつけている男を見た。
「30、31、32、33、34・・・・・・・」
とつぶやき、頭をぶつける回数を数えているようだった。
夕方、下校中に、その男がまだ電柱に頭をぶつけているのを見た。
「156789、156790、156791、156792・・・・・・」
男の顔の鼻から上が、ぐちゃぐちゃに潰れていた。