3秒小説
よんひゃくはちじゅう


息子が箱を拾ってきた。何も入ってないダンボール箱だ。


「お墓で拾ってきたの。拾ってほしそうだったから」


息子がわけのわからないことを言う。


気味が悪かったが、なんとなく捨てられず、箱は、台所の隅に置いておいた。




夜中、箱の中か、骨を折るような音が、時々聞こえてくる。


< 480 / 1,000 >

この作品をシェア

pagetop