3秒小説
よんひゃくはちじゅうろく


夜、デートしているとき、歩道橋の階段で、彼が転んで、すり傷を負った。


傷から出る血が緑色だった。


「おれ、おまえのこと愛してるから」


彼が突然立ち上がって、無表情で言った。


「愛してるから」


すごい力で、わたしの腕をつかむ。



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