3秒小説
ろっぴゃくよんじゅうさん


台所の戸棚の中に、首があった。


男のひとの首で、物心ついた頃からそこにあったので、当たり前のように感じていた。


首は、何もしない。


ただ、時々、物凄い形相で笑う。




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