3秒小説
きゅうひゃくさんじゅうに
夕方、家に帰る途中、彼が急にわたしの肩をつかんで止めた。
「待って。いま、4時44分だ。陰を踏んだらいけない」
「え?」
1分後、目の前の自動販売機の日陰から、チッと舌打ちが聞こえた。
「待って。いま、4時44分だ。陰を踏んだらいけない」
「え?」
1分後、目の前の自動販売機の日陰から、チッと舌打ちが聞こえた。