【BL】君の描く世界
「お邪魔します」
「そんな挨拶何かし無くて良いよ」何ていつも貢は言うけど、一応礼儀として挨拶は欠かせない
…って僕が言うと「ほんと叶斗は真面目なんだから」って笑うんだ
「あ、先に二階上がってて。叶斗の好きなリンゴジュースいれてくからさ」
分かった、と軽く返事を返してからタンタンと軽快なリズムを刻みながら二階にある貢の部屋へと向かって行く
カバンを下ろして、ふぅ、と一息つきながら貢のベッドへと腰を下ろす
そこで僕の視線はある一点へと移る
『あ…開いてる…』
いつもは絶対に閉まっているはずのクローゼットの扉
それなのに今日は少し開いてる