【BL】君の描く世界

このままここに居たら殺されるかもしれない

普通に考えれば生まれた時から一緒の幼馴染に殺されるなんて馬鹿な考えは浮かばないだろうけど、今の貢からはその考えしか思い浮かばなかった

少しでも距離をとろうと、後ろに後ずさる


「叶斗」

冷ややかな声で名前を呼ばれる




「見られちゃったなら…仕方ないな」

気配がさらに近くなり、顔をあげる
目の前にはーーー



「あぁ、やっと想いを伝えられるんだね、叶斗」

うっとりとして、今にもとろけそうな顔をした貢

恐い…
恐い恐い恐い恐い恐い!!!!!!

今の僕の頭の中には貢に対する恐怖しか無かった

「叶斗…震えてるの?可愛いなあ、もう」
そう言って僕を抱きしめる

急に抱きしめられた事に唖然としていると、ふと首元に感じた貢の吐息
背筋がゾクリとする

「はぁっ…叶斗の匂いだ…。甘くて、最っ高…!!」


今、僕を抱きしめて居るのは…誰?
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