ずっと大好き…この恋は永遠…
「佐倉さん」
14時過ぎの銀行は少しだけ静けさを取り戻す。
慌ただしい時間帯を乗り切った後の一息つける時間。
そんな銀行に来たのは…
「沙紀さんっ」
ゆったりしたワンピースに身を包む沙紀だった。
「今ね、定期検診行って来たところなの。
なんとなく佐倉さんが気になって寄ってみたんだ」
カウンター越しに見る沙紀のお腹は丸く膨らんでいた。
目を輝かせながらお腹を見つめるみのりに、沙紀が微笑む。
「今ね、6ヶ月なの。
もうだいぶ動くのよ
」
そんな話をしながら微笑む沙紀は幸せそうだった。
『遼太と別れて』
そんな言葉を言っていた時からは想像できないほど穏やかな顔。
「佐倉さん、最近どう?
遼太と仲良くしてる?」
沙紀の言葉に、みのりが少し戸惑ったように笑顔を向けた。
「はい…」
塚越の事が頭によぎったが…
沙紀に相談するなんて出来なかった。
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