ずっと大好き…この恋は永遠…



たまたま南商の前を通った時だった。


何気なく向けた視線の先に、みのりの姿が映った。


校門前の階段をユニフォーム姿の教師らしき男と降りてくるみのりの姿が…


停車している車のせいで、少し渋滞している道に塚越の運転する車はほぼ止まっていた。


狭い道路のため、すれ違いが難しく止まってしまっている状態。


そんな道路事情に便乗して、浅井がみのりを眺めながら小さく微笑む。




ノルマが厳しいって言ってたからな…

ちゃんと営業できたんかな…



制服姿に、黒いバックに黒いヒール。


いつのまにかしっかり社会人になっているみのりを見つめていた時…


「…―――!!」



階段の半ばでバランスを崩すみのりの姿が目に飛び込んできて、浅井が体を強ばらせた。


が、遠すぎる距離に助けられるはずもなく、浅井の代わりに隣にいた教師がみのりの腕を掴んで支えた。


ほっと息を吐いてから、また視線をみのりに戻した。


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