ずっと大好き…この恋は永遠…
「はいっ、そうです。
南丘銀行って分かりますか?
10月にそこの試験受ける予定なんです」
「南丘?」
塚越の言葉に浅井が塚越を振り返った。
「そうですけど…なにか?」
不思議そうな表情を浮かべる塚越に、浅井が続ける。
「いや…今年も求人いったんだな」
やっぱり…
支店長のただのイヤミか。
大体、採用だとか求人だとか決めるのは人事部のはずだしな…
後でみのりに教えてやんなきゃ…
みのりの安心した笑顔を思い浮かべてにやけてしまった顔を誤魔化すように外の風景に目を移すと、
塚越が少し高めの声で話し始めた。
「去年久しぶりに求人きたらしいんですけど、佐倉先輩って人が学年から選ばれて南丘銀行に就職したんです。
で、佐倉先輩が仕事できるからまた南商から採ろうって事になったみたいで…
もう超憧れますっ」
少し興奮した様子の塚越に浅井がふっと笑みをこぼした。
「次、左な。
そんなすげぇんだ?
…『佐倉先輩』」
みのりの話を聞きたくて返した浅井の言葉に、塚越がまた口を開く。
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