ずっと大好き…この恋は永遠…




「男子には…別に…

そんなに目立つタイプじゃなかったし…


あ、でも…」


塚越の返事に安心した浅井だったが、続いた言葉に視線を塚越に移した。


「あたしの友達で告白した人がいて…

佐倉先輩が2年の時だったけど…夏休み前だったかな。

そしたら『元彼が忘れられない』って断られたって言ってました」










「先生?」


表情を失って、言葉まで失ってしまった浅井に塚越が呼び掛けた。


その声にはっとして、浅井がまた窓の外を流れる景色に目を移した。


「次右。

坂道だからスピード落ちないように気をつけて」


「はい。

…もしかして先生、佐倉先輩の事知ってますか?」


「…なんで?」


浅井の態度に疑問を持った塚越の問い掛けを浅井がなんとなく誤魔化すと、塚越が続けた。


「佐倉先輩もここの教習所通ってたって学校の先生から聞いたんで…

教えた事あるかなって」


坂道に差し掛かった車は少しスピードが落ちたが、浅井の注意があってか、後続車に迷惑をかけるほどじゃなかった。


塚越の言葉に変な意味はなさそうだと判断した浅井が、ぼそっと返事を返す。



「何回かはな…」



別にみのりとの関係を隠す必要もなかったが、特に言う必要があるとも思えなかった。



そんな事よりも…


みのりの元彼が気になってしまって…



押し黙った浅井を、塚越が不思議そうに見ていた。


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