ずっと大好き…この恋は永遠…
「あのね、ママがね、今病院にお泊まりしてて、お部屋がおもちゃなくてつまんないの。
だからママが楽しいように何かあげたくて、でもぼく100円しかないから取れなくて…」
1ゲーム200円のUFOキャッチャーに目を向けてから、みのりが浅井を伺うように見た。
そんなみのりに浅井が笑いながら小さなため息をもらして…
「ちょうど無病息災と家内安全だしな。
…オレ達には必要ないか」
浅井の言葉に、みのりがパッと明るい笑顔を見せて男の子に2つのうさぎを渡す。
「ママ、どれくらい病院にいるの?」
「うんとね、お正月から。
でもね、10月のぼくの誕生日には帰ってきてくれるって言ってた」
男の子の母親が、もう半年も入院してる事を思うと悲しくて…、でも男の子の笑顔に、みのりも笑顔を返した。
「このうさちゃんね、病気を治してくれるんだよ。
ママに渡してあげてね」
「うんっありがとう」
そう言って走り出した男の子が思い出したように戻ってきて、浅井の手に100円を渡した。
「これもあげるっ」
そう言って渡された『○×レンジャーカード』に、浅井とみのりが顔を合わせて笑った。
.