ずっと大好き…この恋は永遠…
「○×レンジャーって今そんなに人気なんかな(笑)」
帰りの車の中、信号待ちをしながら浅井が男の子にもらったカードを見て笑う。
「でもあんなにたくさんの子供が集まってたんだからよっぽど人気なんだよ。
…握手会にも行かないでゲーセンにいたって事は…それだけママの為に何かあげたかったんだよね」
男の子が走っていった後ろ姿を見送ると、その先にいた祖母らしき人が頭を下げた。
その姿にみのりも会釈を返すと、男の子が元気よく手を振ってくれて…
その手にはしっかりとうさぎが抱き締められていた。
「そのカード大切にしなきゃね」
「2000円分のカードだしな(笑)
御利益ありそうだし財布にでも入れて持ち歩くかな」
あんなに必死に取ったぬいぐるみを男の子にあげた浅井が嬉しくて…
みのりがニコニコしながら浅井の横顔を見つめた。
「なんだよ(笑)」と、みのりの顔を片手で覆うように押し返した浅井が、前を向いたまま少し真剣な表情をする。
「母親の入院って本当にやなもんなんだよな…
オレも高校ん時母親が少し入院してたから…
普段は忘れてるけど、そうゆう時、本当に親って大事だなって思うんだよな」
浅井の話に、みのりが浅井の手をキュッと握った。
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