ずっと大好き…この恋は永遠…
その日の教習が終わってケータイを見ると、みのりから着信がある事に気づいた。
20分ほど前の着信…
同僚に挨拶して車に乗り込んでからかけ直すと、すぐにみのりの声が聞こえた。
『あ、浅井さん?
お昼出られなくてごめんね。
何か用だった?』
いつもと変わらないみのりの声に少し安心して…
自分の中の苛立ちが緩和されていくのが分かった。
「んー…
用ってほどじゃねぇんだけど…
…今、家?
ちょっと出れる?」
『え?今?』
「あぁ」
浅井の言葉に少し戸惑った様子を感じさせたみのりだったが…
『うん。少しなら大丈夫だよ』
浅井の心に残った少しの不安をかき消すような声を返してきた。
「じゃあ今から行くから」
みのりのうれしそうな声に安心しながらそう言うと、電話を切った。
元彼の話題に過敏に反応しすぎている自分に気付きながら、浅井が車のエンジンをかける。
みのりがかっこいいと褒める黒のアリストのエンジン音が、浅井の気持ちを急かした。
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