ずっと大好き…この恋は永遠…
12時を知らせる消防署のサイレンが遠くで聞こえる。
テレビもついていない部屋は、2人の言葉と息遣いだけを強調させていた。
「塚越にもちゃんとはっきり言ったから。
ずっと不安にさせてごめん。
みのりの気持ち分かってやれなくてごめんな」
「…うん」
浅井の落ち着いた声に、なんでだかすごく安心してしまって、みのりの瞼の裏に熱いものが溜まる。
考えてみれば、あれからずっと、気持ちが張り詰めていたのかもしれない。
その糸が、こんなにも素直に謝ってくれた浅井の言葉に、ゆっくりと溶かされて、切れた。
溢れ出した涙が止まらずにみのりの瞳からこぼれ落ちる。
自分でも驚くほど、涙が溢れていた。
塚越との事が自分で感じていた以上に不安だったのか、
それとも、浅井との連絡を取らない4日間が不安だったのか…
自分でも分からないほどに、今の状況に安心してしまって…
「オレ…みのりがいなきゃダメだ。
なんかやばいくらい何もする気になんなくてさ…
悟には怒られるし、渡辺さんにも喝入れられるし…
みのりいないだけでどうしょうもないダメ男でさ…
って、みのりがいてもそうだったんだっけ」
隣からぽつぽつと掠れながら流れてくる言葉が、みのりの涙腺を余計に刺激する。
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