ずっと大好き…この恋は永遠…
花火大会
「えっ…入院?!」
運転する浅井の口から出た言葉に、みのりが思わず聞き返した。
平日19時の道は、帰宅を急ぐ車で溢れている。
対向車のヘッドライトが浅井の横顔を照らして流れていく。
「あぁ。
なんだっけな…切迫早産の恐れがあるとかなんとかで。
そんな珍しい事でもないらしいし、心配いらないって悟が言ってたから大丈夫だろ」
「そうなんだ…」
沙紀が入院した事は、にわかに信じがたかった。
前、銀行に来てくれた時にはあんなに元気だったのに…
「崇さんもいるし、大丈夫だろ」
「そうだね…」
「みのりが行きたいなら見舞い一緒に行ってもいいけど…
なんかオレがそこまで行くのも違うような気もするしなぁ…」
元夫婦でも、別れてしまえば他人で…
もしかしたらそれ以上に気を使う相手なのかもしれない。
結婚式に出席する事も、お見舞いに行く事も、全てにおいて自分の立場を考えなくちゃならない。
一度は一番近い位置にいたはずなのに…なんだか寂しく感じる。
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