ずっと大好き…この恋は永遠…
だけど、当の浅井も沙紀もそんな事は感じていない様子で、寂しく感じた自分が子供なのかと少し恥ずかしくなる。
「着いた」
浅井の言葉に、視線を窓の外に向ける。
浅井が車を止めたのは、ショッピングモールの屋上の駐車場。
「少し遠いけど、人混みも嫌だしな」
…―――ドォン…
19時半。
暗い空を彩る明るい花火が上がる。
8月27日。
毎年恒例の町の花火大会。
…―――ドン…
「ううん…
ここからで十分だよ」
去年、一緒に見たいと思っていた事を思い出しながら、みのりが大きな光の花を見つめる。
ふと隣からの視線に気づき、みのりが浅井を振り返る。
次々に上がり花火に揺れる浅井の瞳が、みのりに向けられていた。
「…なに?」
「浴衣が可愛いから見てただけ。
みのりの浴衣姿初めてだし」
じっと見つめる目が優しく細められて、恥ずかしくなってみのりが目を逸らす。
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