ずっと大好き…この恋は永遠…
「佐倉先輩…すみませんでした」
塚越の突然の謝罪に、みのりが困惑を通り越して、驚きの表情を浮かべた。
「え?」
思わず聞き返したみのりに、塚越がぎゅっと強めに結んでいた口を開く。
「あたし…やっぱり佐倉先輩には適いません…
勉強も…恋も…」
『そんな事ないよ』
そう言おうとして…でも、浅井に振られた塚越を知ってるだけに口に出すことに戸惑って…
みのりが何も言えずにいると、塚越が続けた。
「どんなに頑張っても、佐倉先輩が残した大会結果を超えられなかった…
最初は…いっつも比べられてイライラしてたけど、でもそのうちにすごいなって…
憧れるようになったんです。
佐倉先輩は、いつでも後輩に親切だったし…お人よしにも思えるくらいに優しかったから…
適わなくて当たり前だと思ってました」
塚越が明かしてくれようとしている胸の内がなんとなく分かってきて、みのりが少し俯く。
随分低い高度で飛んでいるヘリコプターがうるさいくらいの音を落としていく。
快晴の空を横切る白い機体が、太陽に近付き、キラキラと眩しく光った。
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