ずっと大好き…この恋は永遠…
「浅井さん、本当にごめんなさい」
最後まで謝る春子に、浅井が微笑む。
「お大事にしてください」
そう告げて病室を後にする。
後ろ手にドアを閉めてから…
小さなため息をついた。
『悠太の方がっ…』
春子が言いかけた言葉が頭に引っかかってなかなか消えない。
言いたい事は…情けないがよく分かった。
離婚経験のある上に、父親と上手くいっていないんじゃ、きっとみのりの両親だっていい顔はしない。
悠太だったら…
中卒が引っかかっても、その事情を知れば納得出来るものだし、若いわりにしっかりしているし…
きっと両親も安心してみのりを預けるはずで…
どう考えても歩合が悪い。
自分と悠太との立場の違いにもう一度ため息を落とした。
「あれ、遼にぃ。
何?もう見舞い終了?」
電話を終えて戻ってきた悟にちらっと視線を移して、浅井か歩き出す。
「沙紀に挨拶だけして帰るぞ」
「あぁ。
ちょうど今オレも店から呼び出しくらってたんだ。
なんか人が足りないんだって。
まいっちゃうよなぁ…」
ぶつぶつと言いながら頭の後ろで腕を組む悟に浅井が小さく笑う。
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