ずっと大好き…この恋は永遠…
エレベーターと自販機の機械音が低く響く。
カップの中のアイスティーに氷が溶けていくのを眺めていると、悠太が話を切り出した。
「さっき…浅井さん来てたんだけど…母さんと話しててさ…
母さんが失礼な事言ってたから…みぃからもフォロー入れておいてもらえる?」
「失礼な事?」
聞き返したみのりに、悠太が視線を合わせる。
そして少し間を置いてから口を開いた。
「浅井さんって、バツイチなんだって?」
別にバレたってマズい事じゃないのに、返事をする事に少し躊躇った。
今は離婚だってしたし、何に後ろめたい事もないのに…
小さな動揺が、鼓動を速める。
「うん…」
みのりが頷くと、悠太が穏やかに微笑んだ。
悠太の予想外の表情にみのりが言葉に詰まると、悠太が細められた目で優しくみのりを見つめた。
「別にバツイチだろうが何だろうが気にする必要ないよ。
お互いが好きならそれでいい事だろ?
誰も責めたりしないからそんな不安そうな顔するなよ」
悠太の言葉に、みのりが安心した笑顔を見せる。
でもみのりとは反対に、悠太の表情は少し陰っていた。
「でも…そうだよな。
当人達は気になるよな。
やっぱり悪い事したな…」
カップの中のアイスティーを見ながら言った悠太を、みのりが見つめる。
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