ずっと大好き…この恋は永遠…



「母さんがさ、浅井さんに言ってたのをたまたま聞いたんだけど…

浅井さんはバツイチで親とも仲悪いんじゃみぃを幸せにできないんじゃないか、みたいな事言っててさ…」


カップに視線を向けたままの悠太に、みのりが顔を歪める。


「え…」


「途中でオレが止めたんだけど…」


「浅井さんは…なんて?」


カップの表面についた水滴が滴になって流れ落ちる。


その滴に悠太が指で触れて拭う。


「言いたい事はよく分かるって。

…オレには落ち着いて見えたけど」


「そう…」


それだけ言って、みのりが手元に視線を落とす。


そして口をキュッと結んだ。


『言いたい事はよく分かる』

そんな言葉を浅井がどんな表情で、どんな想いで言ったのかを考えるだけで、体の中心がぎゅうっと縮こまる。


「母さんも…手術後でちょっと混乱してるだけだと思うんだ。

オレからよく言っておくから…だから責めないで欲しい」


悠太が立ち上がりながら言った言葉に、みのりがゆっくり頷く。


「うん…大丈夫だよ」


「…ごめんな」


気まずそうに微笑んだ悠太に、みのりが笑顔を返した。


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