ずっと大好き…この恋は永遠…
「斎藤さんこそ付き合い始めてからもう6年ですよね?
遅すぎた春にならないように気をつけないと」
「あ、言ったね?
人が一番気にしてる事を…
でもさ、なんでだと思う?
なんでプロポーズしてこないんだろ」
本気で不思議そうな斎藤に、みのりが少し考えて…
また伝票に視線を落としてゴム版を押していく。
「恥ずかしいんですかね?
もう斎藤さんからしちゃえばいいじゃないですか。
斎藤さんなら出来そうだし」
「いや〜…無理だって。
佐倉さんは出来る?
って出来ないよね、佐倉さんは(笑)」
聞いておきながら自ら解決させた斎藤に苦笑いしながら、口を開こうとした時、急に影が落ちた。
「仕事中に私語はほどほどに〜」
振り返ると上司が立っていて…
すかさず斎藤が口を開く。
「仕事中に私語…寒いですよ〜。
セクハラです」
「どこがだっ(笑)」
「部下が不愉快に感じたら全部セクハラなんですよ」
懲りない様子の斎藤に、やれやれと頭を抱えながらデスクに戻る上司に、みのりがクスクス笑った。
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