ずっと大好き…この恋は永遠…
たった一つの永遠…
「なんで大人しく待ってらんねぇかな…」
車に戻った浅井がハンドルに顔を埋めた。
蒸し暑い空気を閉じ込めていた車内を、ようやく効き始めた冷房が冷やしていく。
「ごめんなさい…
あのっ…でもわざとじゃ…」
慌てて言い訳をするみのりに、浅井が腕の間からチラッと視線を移す。
少しふてくされたように見える浅井に、みのりが困って顔を歪めた。
さっきから流れる重たい空気に、浅井に掛ける言葉も見つからない。
どうすればいいのか分からなくて…
みのりが浅井の視線から逃れるように俯いた。
「…2週間くらい前から仕事終わってから親父に会いに行ってたんだ」
「え…」
浅井の言葉に、みのりが浅井を振り返る。
ハンドルに埋めていた顔を上げて、浅井が運転席のシートに体を預けた。
そしてエンジンをかけて、ギアに手をかける。
そんな浅井の様子に、みのりがシートベルトをすると、間もなく車が走り出した。
どこに行くのかも分からないまま、浅井の運転する車が走る。
やけに無口な浅井が気になって…
チラチラと視線を向けていると、それに気づいた浅井がふっと笑みをこぼした。
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