ずっと大好き…この恋は永遠…
「正しくは…これからそうなるけど。
…いい意味にも悪い意味にも」
意味深な言葉に苦笑いを添える浅井に、みのりをまた疑問が包む。
なかなかはっきりした事を言わない浅井が不思議で仕方ない。
「いい意味にも悪い意味にも記念日になるの?
…なに?」
ふいに浅井がみのりの左手を取り、薬指にはめていた指輪をはずし始めた。
「これ、もう無効な。
もうつけないで」
そう言って指輪をポケットに入れてしまった浅井に、みのりが唖然としながら口を開いた。
「なんで…?だってそれ…」
『ここ、予約させて』
そう言ってもらった指輪なのに…
その約束を無効にしたいと言う浅井に、みのりの瞳に不安が広がる。
目の前にはキラキラと光る夜景があるのに、そんな夜景も入れ込めないほどに浅井を見つめる。
さっき春子に言ってくれた言葉にうれしくなったばかりなのに…
何を言いたいんだか分からない浅井に、みのりが表情を歪めた。
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