ずっと大好き…この恋は永遠…



「今日の午後、取りに行ってきたんだ」


浅井がポケットから取り出した指輪を、みのりの左手にはめる。


プラチナの台の上に光るのは、みのりの誕生石でもあるダイヤモンド。


今までの指輪とは比べ物にならない輝きに、みのりの視線が釘付けになった。


「どうしてもプロポーズする前に親父との仲をよくしときたくて…2週間かけて許してもらった。

その事で寂しい思いさせてごめんな…」


まだ涙の引かない瞳をしたみのりが、ふるふると首を振る。


今にもまたこぼれそうな涙を、浅井の指が拭っていく。


浅井の口の端の絆創膏が、たまらなく愛しくなる。


「どうしても…少しでもみのりに苦労かけたくなかったから…

だけど、大の大人が親に頭下げてるなんて恥ずかしくて知られたくなかったし」


涙を拭っていた浅井の手が、みのりの頬を包む。


「結婚したい人がいるってちゃんと伝えてきたから…今度会ってくれる?」


「…っ…ふ……」


込み上げる涙に、声が上手く出ない。


泣き声になってしまった返事に、みのりが首を縦に振って態度で示す。


浅井の指を伝って落ちる涙が、オレンジ色を輝かせる。


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