ずっと大好き…この恋は永遠…
別れの裏側
そんな気持ちを引きずったまま仕事を終えて駐車場に向かうと、見覚えのある人物が立っているのが見えた。
夏の18時はまだ明るくて、近づくにつれてはっきりと見えてくる顔に、みのりが自信半分に呼び掛ける。
「崇さん…?」
みのりの車の近くにいたのは…
「みのりちゃん、この間は式に出席してくれてありがとう」
沙紀の結婚相手の崇だった。
初めての崇の待ち伏せに少し困惑しながら、崇の前で足を止めた。
「あの…あたしに何か用ですか?
それとも別の人に…?」
別の人なんて聞いたところで、崇が南丘銀行に知っている人がいるとも考えにくい。
だけど、みのり自身も崇とは数回しか話した事がないだけに、自分に用があるとは思えなくて…
みのりが色々と思考を巡らせていると、少し気まずそうな表情を浮かべた崇が口を開いた。
「これから時間あるかな?
実は会って話を聞いてもらいたい人がいて…」
崇と自分の共通の知り合いなんて、浅井か沙紀くらいしか思い当たらなかったが…
崇の言葉に、ゆっくりと頷いた。
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