ずっと大好き…この恋は永遠…




「別にほっとけよ。

内部職員でノルマ達成してないのって、みのりだけじゃないんだろ?」


「うん。

窓口以外の内部職員はみんな取れてない…」


「じゃあ気にしなくても大丈夫だろ。

どこにでもいるんだよ、そうゆうイヤミったらしい上司」


浅井の言葉に納得していないのか、みのりの表情は曇ったまま目を伏せていた。


布団から覗く鎖骨のあたりにさっきつけたキスマークが見えて、浅井を小さな優越感に浸らせる。


「そうなんだけど…

あのね、南丘銀行が南商業高校から新入社員採ったのって10年振りなの。

10年前、南商から入った人が問題起こしてからはずっと求人なかったんだって」


初めて聞く話に、浅井がみのりの首もとから視線を上げた。


浅井の視線の先で、みのりが浅井の指をいじりながら話す。


「だからあたしは南丘銀行にとっては10年振りの高卒で…

あたしが使えないって上司に判断されたら、また求人が行かなくなるんだって。

…こないだ支店長に言われた」


みのりの話に浅井が眉をひそめた。


「なんだ、それ」


怒りを抑えた浅井の声にみのりがはっとして…

笑顔を作って見せた。


せっかく2人でいるのに、嫌な空気にはしたくなくて…

浅井に笑いかける。


「うん。でもいいや。

後で南商にでも行って先生に頼んでみる。

…浅井さんはノルマとかないの?」



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