オマケ集。


「・・・やめたって、

何もかわんねーよ、イマサラ。」


吐き捨てるように言って、
先に亮介が目をそらした。


私は、聞こえないよう
ほっと小さく安堵する。


「イマサラも何も、
私より若いでしょ。

すねてるうちに終わっちゃうよ?

アオイハルが。」


知ったふうに言ったら、

「うぜぇ」と

軽く頭をはたかれた。

「16の身空で、老後まで人生決められきったような奴に、青春を語る資格はねえ。

家飛び出してどこぞの馬の骨と駆け落ちとかする気概を見せたら、

見直してやってもいいけどな。」


馬の骨って、
日常会話で聞いたことない。


ちゃんと友達と話が合うのかなとか

余計な心配をしつつ、


「こんな感じ?」と

亮介からとりあげた

火のない煙草をくわえて見せた。


「ぶっ、…はっ、
にあわねー!!」


ゲラゲラとおかしそうにお腹を抱えて笑う亮介は、


カブトムシやら
自動車やらに夢中だった

チビの頃と少しも変わってなくて。



「…似合わないのはどっちよ。」


ふてくされて煙草を離すと


亮介に向かって投げつけた。




私は絶対的に、
遼平君の味方だ。






【終】



【未成年は煙草を吸っちゃ
い け ま せ ん!!】

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