オマケ集。
「えーー?私、高校生の遼平君に会いたかったんだけどな。」
「なんで?」
「同い年だったら・・・って、ずっと思ってたから。」
なんとなく俯きがちにそう言うと、
シュウ君はとても意外そうな顔をした。
「へー、そんなこと思ってたんだ。
・・・でも、
やーー・・・
なんか想像つくけど・・・
今のままが一番いいよ。」
「・・・?そう?」
「うん。
琴子ちゃんがもう少し大人になれば、
きっと全部うまくいくよ。
男の方が精神年齢低いって言うし。」
この姿になっても、やっぱり何だか
ませた事を言うシュウ君がおかしくて、
私は笑いながら彼をじぃっと見据える。
「ほんとにー?」
「ほんとほんと。」
シュウ君は躊躇することなく、うんうんと頷く。
「いいこと教えてあげるよ。
スケ兄ぃは、本心と180度違うことをしちゃうアマノジャクだからわかりやすくて、
遼平君は、350度くらいひねくれちゃうから、わかりにくいけど結局は素直なんだって。」
「あははは、なにそれーっ」
「琴子ちゃんが言ってたんだよ、それ。」
えーっと半信半疑で驚きながら、
なんだか納得してしまって、シュウ君と顔を見合わせてくすくす笑う。
その時、さあっと教室全体に赤い光が差して、
私達は同時に、なぜか自分達の足元を見た。
床も、
壁も、
机も椅子も、
シュウ君と私も、
真っ赤に染まる。
あかく、あかく―――