MEMORY-君と過ごした夏-
「なんで君はそうやって…自分を傷つけるの?」
シロ…震えてる。
声も…身体も。
「周りの人が君のことどう思ったって…僕にとって君は、ヒーローなんだよ?」
ヒーロー…?
私が…?
「ねえ、だから…自分を責めるのはやめてよ…
僕は、君が優しいってこと、知ってるから…
わかってるから……!」
ポツ、と、アスファルトの地面にシミが出来た。
私の頬を―――なにかが伝った。
「……ッありがと……」
やっぱり私、辛かったのかな。
涙が、止まらないよ……
「……あのときも、こう言ってくれる人がいたら、私…変わることが出来たのかな」
背中にシロのぬくもりを感じながら、小さく…呟いた。