MEMORY-君と過ごした夏-





やだ…最悪。

知らない奴に泣き顔見られた……


私の気なんて知らずに、男はフッと微笑んで、近づいてくる。

ネクタイの色からして…高3だろう。


…なに…?

先輩なんかが私に、なんの用……?


先輩は私の目の前に立って、こう言った。



「泣いてんの?俺が慰めてあげよっか?」





…………は?





なに言ってんのこの人……?




「…いえ、結構です」


うつむいて、逃げようと扉に向かって歩き出した瞬間、肩を掴まれた。



「彼氏死んじゃってカワイソーだなぁって思ったから慰めてやろうっつってんのに、その態度はないんじゃねぇ?」



…コイツ…ッ!





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