MEMORY-君と過ごした夏-
さっきからケータイが休むことなく震えている。
どうせ知らない奴からのメールだ。
裏で私のメアドが回っていることは知っていた。
だから、メールは見ない。
どうせ迷惑メールなんだから。
休みの日でも…なんでこんなにつらいんだろう。
なんで…こんな気持ちにならなきゃいけないんだろう。
蒼太に…会いたい。
もう、なにもかも嫌だ。
私が何をしたって言うの?
なんで…なんで……
答えが返ってくることは―――なかった。