MEMORY-君と過ごした夏-
私の言葉にシロは、一瞬驚いたように私を見て――――また、笑った。
「2つ目のお願い…決まった?」
1つ目は…シロが蒼太の姿をして現れたこと、なんだよね。
つまり私があとお願いできるのは…二回。
その二回の願いが叶ったら…シロは、消えちゃうの?
「…ううん、まだ決まってない」
ほんとだ。
ほんとに、自分のお願いなんてわからない。
でも、ほんとのお願いがわかったとき、私はそれをシロに言えるだろうか。
シロのこと…失うことができるのかな。
今の私には…出来そうにないな。
シロの笑顔を見つめながら、思った。