MEMORY-君と過ごした夏-





涙で視界がぼやけるなか、シロが見えた気がした。


シロは先輩になにかを叫んで、腕を振り上げて――――





でもその拳は、先輩を通り抜けて、虚しく空を切った。






シロ…


シロ………!







「シロ…お願い…お願いだから………ッ」





無理なのはわかってる。



でも…

でも……!








「―――…ッ



助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!!」





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