MEMORY-君と過ごした夏-
第八章
アンタのせいだ
警察の事情聴取を受け、病院に向かうと、もう空がうっすらと明るくなっていた。
あの後、騒ぎを聞きつけた近隣の住民達が、パトカーと救急車を呼んだ。
優也は病院に運ばれて、私は事情を話すため警察署へ。
でもほんとは、優也が心配で心配で…それどころじゃなかったんだ。
病院のロビーへと行くと、そこには、ソファに座る茜さんの姿があった。
「奈央ちゃん…!」
「茜さん、来てくれたんですね…!」
優也が運ばれた直後、私は茜さんにメールをした。
優也と蒼太は仲がよかったから…優也と茜さんも知り合いだ。
言っておいたほうがいいと思って、メールした。
「優也は……」
「今手術中よ」
優也……
拳を握りしめる。
シロは『助かる』と言っていた。
でも…でも………