MEMORY-君と過ごした夏-
ずっと好きだった
『長岡 優也 様』
ここが…優也の、病室…
優也の意識が戻ってから三日。
今日は…初めての、お見舞い。
「ナオ、緊張してるの?」
「…まあ、ね」
ふー…と息を吐いて、ゆっくりと扉を開いた。
そこには、ベッドから身を起こして本を読んでいる、パジャマ姿の優也がいた。
「優也…!」
「…奈央…!」
私を見ると、花が咲いたように笑顔になる優也。
元気そう…良かった…!
「奈央は怪我しなかったんだね…安心した」
「優也のおかげだよ…ありがとう」