MEMORY-君と過ごした夏-





「9月10日か…僕もお祝いするね!」

「え、ほんとに?」

「もちろん!ナオが生まれた日だもん!」


にいっと白い歯を見せて笑うシロ。

嬉しくて…思わず、抱きついた。


「シロ、ありがとう!」

「ナオ痛いよ!」

「あはは、ごめん」


ほんとは…


まだ、シロが消えることはないんだって、


そう安心したからなんだ。



「…私って、ずるいなぁ」



シロに聞こえないよう、小さく呟いた。




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