MEMORY-君と過ごした夏-
第九章
最低は、
―――あれから、しばらく経った。
優也に会えないまま月日は流れる。
優也…もう退院したかな。
それを確認する勇気も…私には、ない。
そんな自分が嫌で、やるせなくて。
私は毛布を頭から被って、ベッドの上で体育座りをしていた。
―――そのとき
コンッ
何かがぶつかったような音。
毛布から顔を出して、自分の部屋を見回した。
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