MEMORY-君と過ごした夏-
大嫌い
―――ピンポーン
優也の家の呼び鈴を押して少しすると、ゆっくりと扉が開いた。
…そこには、無表情で私を見つめる優也がいて。
優也、こんなに身長高かったっけ…
そんなこと思いながら、優也の目をまっすぐに見た。
「優也、話したいの。入れて」
このままなんて、嫌だから。
また後悔するのなんて…御免だから。
傷ついたって構わない。
ぶつかっていきたい。
「…わかった、上がれよ」
その言葉に安堵して、優也に続いて家の中に入って行った。