MEMORY-君と過ごした夏-
ぼーっとしながらネオンで輝くビルの間を進んでいると、どこからか笑い声が聞こえてきた。
その声が妙に不快で、思わず声の主を目で探す。
私の視線が止まったのは、細い路地の裏だった。
そこの間で、3、4人の男が『何か』をしている。
多分、あまり良いことをしているわけじゃないだろう。
面倒事に巻き込まれるのは御免だ。
見なかったフリをして、足を踏み出そうとしたとき。
男達が路地裏から出てきた。
ソイツらはみんな笑っていた。
ニヤニヤと、意地悪く。
男達が人ごみに溶け込んで見えなくなると、私はとっさに路地裏に入った。
キラキラ輝いている街とは違って、薄暗い。
さっきまで男達が立っていた位置まで行くと―――
黒いゴミ袋があった。
それを拾って、ゆっくりと開けてみる。
中には―――