MEMORY-君と過ごした夏-





「…一回くらいは行ってやれよ、蒼太んとこ

じゃあな」



優也の背中を見ながら、私も小さく「じゃあね」と言った。


優也は高校三年生になって、大学入試に向かって勉強している。

なんでも医者になりたいんだそうだ。


私は去年の秋、高校をやめた。


それ以来、夢もなく目標もなく。





私、何してる?







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