MEMORY-君と過ごした夏-






「俺、ありのままの榊さんが良いって言ったけどさ―――











榊さん、笑ってなよ!



笑ったほうが可愛いから!



絶対、可愛いから!」







そう言って、青空みたいな瞳を細めて、白い八重歯を見せながら笑うと―――







榎本は、扉の向こうへと消えていった。





< 89 / 237 >

この作品をシェア

pagetop