星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
康則の後ろに上野百合の姿もあった。
客席のほうから、カウンターに戻ってきた大輔も恭司に気付き、右手を上げた。
恭司はさり気なく綾の姿を探したが、見つけられなかった。
恭司の様子を見ていた大輔が近付いてきた。
「綾さんには、月曜日に来てもらうことになったからな」
大輔が小声でそう言った。
「あ、そうっすか。了解」
「静から聞いたぞ。感動の再会を果たしたんだってな」
康則が恭司の頭をくしゃくしゃにしながら言った。
その姿を後ろから百合が見ている。
百合の心は穏やかではなさそうだな、と大輔は感じていた。
「静さん、具合どうですか?」
恭司は康則の手を自分の頭からはがし、康則の顔を見た。