星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
圭吾の名前がある病室は四人部屋だった。
他の三人が談笑している中、圭吾はイヤホンを付けたまま目を閉じて横になっていた。
枕元には小さなCDプレーヤーがあった。
恭司は開いているドアを小さくノックして「失礼します」と病室の中へ入っていった。
他の三人が恭司に気付き、軽く会釈をする。
当の圭吾は恭司が来たことに気付いていない。
恭司は圭吾の右耳のイヤホンを抜いた。
圭吾が驚いたように目を開ける。
「お、おう。恭司か。何しに来た?」
「何しにって――。顔、見に来た」