星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
そう訊かれて、綾はじっと恭司の顔を見た。
知られたくないけれど、嘘も吐きたくない。
恭司に対しては、ごまかしや取り繕いなどはしたくないとも思った。
言葉に詰まっている綾を見て、恭司は小さく頷いた。
「話したくないことは無理に話さなくていいよ。いつか綾から言いたくなった時に聞かせてくれればいいよ。今、こうして綾と会えるから、俺はそれで、もういいと思う。逆にさ、ずっと連絡が取れる状況だったら、別の理由で綾に距離を置かれてたかもしれないしさ」
「え?」
「あの頃の綾は、俺のこと子供扱いしてただろ」
恭司はふっと笑って、カウンターの方へ向かった。