星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
43.隠れていた気持ち
もはや、自分で認めざるを得ないところまで、百合の中で大きくなっていた大輔の存在。
そして認めると同時に大輔の中の自分が小さくなってきていると感じてしまった。
今まで大輔に対してしてきた言動を思うと、大輔がどんな想いで自分の傍にいてくれたかと百合は切なくなった。
恭のことばかり口にして、自分の思い通りにならない愚痴も怒りも全て受け止めてくれた、大輔はただ一人の人だ。
だから私は今まで恭を追いかけて来れたのだ。
「恭司と上手くいくまでの間だけでもいい」と言ってくれて、何年も傍にいてくれた人。
恭と上手くいっても、そうでなくても、大輔さんなしで、私は自分らしくいられるのだろうか。