星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
「大輔さん、居なくならないでね。他の人のところに行ったりしたら許さないから」
「何言って――。他の人って」
百合の表情は真剣そのものだ。
今まで、こんな眼で俺を見たことがあるだろうか。
百合が大輔の背中に回した腕に力を込めてきた。
今までの百合との変化をひしひしと感じながら、大輔は百合の顔を見つめ返した。
「何を心配しているのか、よくわからないけれど、俺は昔のまんま、百合と出会ったときのままだ」
「本当に?」
その時、やっと大輔に百合の気持ちの変化が伝わってきた。
大輔は腕に力を込めてみた。
百合も更に力を込めて大輔のそれに応えてくる。