星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY

46.心に素直に



病院の屋上で綾は圭吾と二人きりになった。

圭吾に会うのはまだ二度目だが、恭司と圭吾のやりとりを見ているだけで、恭司がどれだけ圭吾に親しみと信頼を持っているかが窺えた。


「たしか、綾さんてお名前だ」


圭吾が目尻を下げて綾の方を向いた。


「はい。初めてお会いしたときも恭司さんと楽しそうにしてらしたのをよく覚えています」


綾の言葉に圭吾は満足そうに頷く。

初めて会ったのは、七年前に恭司が綾をメテオに連れて行った時のことだ。


「あれは俺にとって息子と呼んでも構わないくらいの存在ですよ」

「はい。とても仲の良い親子のようにも見えます」


綾は心からそう感じていたので、そのまま言葉にした。

圭吾は二本目のたばこに火をつけ、また目を細めて口から煙を吐き出す。


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