星屑恋夜~【恭&綾シリーズ】3~LAST STORY
47.片想いのケリ(一)
恭のことはもういらないのだろうか。
百合は自分の心に問いかけてみる。
大輔は私をずっと見続けてきてくれて、これからも共にいてくれると言う。
私が納得できているならば、これからは本当の恋人同士として大輔と歩んでいくことになるだろう。
不思議なものだ。
大輔が去っていきそうなときは、恭のことはどうでもいいように思ったのに、大輔が自分の元にいてくれると安心できると、やはり恭のことが気になるのだ。
このままではいつまでも堂々巡りだ。
自分でもそのくらいのことはわかる。
ただ長過ぎた片想いにケリが着けられないのだ。
恭が一度でも自分を恋愛対象の女性として見てくれたことを実感できれば、それで決着をつけられる。
百合はそう感じた。